【理学療法士が解説】ワーキングメモリを鍛えることで学習面の効率アップ!
お子さんのワーキングメモリを鍛える方法を一緒に考えてみませんか?
こんにちは。
理学療法士として、そしてビジョントレーニングの実践者として、今回は「ワーキングメモリのトレーニング方法」について詳しくお話しします。
学習や生活の基盤となるワーキングメモリは、適切なアプローチで鍛えることができます。
今回の投稿にご興味持たれた方はぜひスタジオでレッスンを体験してみませんか?
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◆ ワーキングメモリとは?
**ワーキングメモリ(作業記憶)**とは、一時的に情報を記憶・処理する脳の機能のことです。
簡単に言うと「頭の中のメモ帳」のようなもので、以下のような場面で使われます。
- 会話中に相手の話を理解しながら自分の返答を考える
- 算数の筆算で一時的に数値を覚える
- 課題を進める順番を記憶しながら作業する
発達障害や学習障害、グレーゾーンの子どもたちでは、このワーキングメモリに課題が見られることが多く、日常生活や学習に影響を与えることがあります。
◆ ワーキングメモリを鍛えるトレーニング方法
ここからは、以下の5つの視点からワーキングメモリの向上を目指す方法をご紹介します。
1. ビジョントレーニング
【目的】
視覚的な情報処理と注意力を強化し、ワーキングメモリを支援。
【具体例】
- 視線ジャンプトレーニング(視点を素早く移動させる)
- ビジョンスパン課題(例:図形を順番通りに記憶する)
- 眼球運動 + 記憶課題(文字や数字を順番に目で追いながら記憶)
【効果】
- 視覚的な記憶容量の拡大
- 注意の持続時間の向上
- 読解や黒板書き写しなどの学習場面での安定
2. 感覚統合アプローチ
【目的】
感覚のバランスを整えることで、脳の情報処理を最適化し、ワーキングメモリの働きを補う。
【具体例】
- 重力に逆らった活動(ジャンプ・ぶら下がり)
- バランスボールを使った動的課題(言葉を同時に覚える)
- 固有受容感覚を刺激する運動(重いものを押す、引く)
【効果】
- 感覚の過敏・鈍麻を整え、集中力・注意力が安定
- 身体の軸が整い、姿勢保持 → 学習姿勢の安定 → 認知負荷の軽減
3. 原始反射統合
【目的】
統合されずに残っている原始反射が、ワーキングメモリや注意力を妨げている場合があり、その統合を目指す。
【代表的な反射と影響】
- モロー反射:不安定さ、注意散漫
- ATNR(非対称性緊張性頸反射):読み書き時の目と手の協応の難しさ
【具体例】
- 統合運動(クロスクロール、キャットウォーク、ブリッジなど)
- 呼吸法とともに行うパターン動作
【効果】
- 無意識に使っていたエネルギーが解放され、記憶や思考に集中できるように
- 姿勢保持が安定し、情報処理能力向上
4. 療育整体・発達支援整体
【目的】
身体の歪みや緊張を整え、脳と身体の連携を円滑にすることで、ワーキングメモリを支援。
【具体例】
- 背骨・骨盤の調整(自律神経を整える)
- 頭蓋アプローチ(脳脊髄液の流れを促進し、情報処理を活性化)
- 腹部の調整(内臓緊張の解放 → 感情の安定)
【効果】
- 身体の安定が、注意・記憶の土台になる
- リラックス状態が記憶の定着を助ける
5. リハビリテーションの視点から(理学療法)
【目的】
脳と身体の統合を促進し、課題遂行能力(記憶+実行)を向上させる。
【具体例】
- 二重課題トレーニング(例:ステップを踏みながら数字の逆唱)
- 注意分割課題(音刺激と動作を同時に行う)
- 実行機能課題(順序立てて行動するミッション型活動)
【効果】
- 実生活で使える「記憶しながら行動する力」が向上
- 生活場面での「忘れにくさ」や「段取り力」がUP

◆ ご家庭でもできる簡単トレーニング
| トレーニング名 | 方法 | ポイント |
|---|---|---|
| 数字逆唱ゲーム | 「3-7-2」→「2-7-3」と答える | 短く簡単な数字から |
| 視覚記憶カード | 絵カードを5秒見せて隠す → 思い出す | 絵→文字→数字とステップアップ |
| 動作模倣 | 親のポーズを記憶して真似る | 途中で動きを止める・変更もOK |
◆ まとめ
ワーキングメモリは、学習・生活・コミュニケーションすべての土台です。
単に「頭を使う」だけでなく、身体と感覚、視覚、姿勢を整えることもとても大切です。
ビジョントレーニングや感覚統合、原始反射統合などを組み合わせながら、お子さん一人ひとりに合ったアプローチを行うことで、無理なく力を伸ばすことができます。
最後に…
当スタジオでは、お子さまの発達段階に応じた評価と支援を行い、「楽しく・自然に」力が育つ環境を提供しています。
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