“困った行動”の原因は脳にあった?小学生のつまずきを支える3つの視点
はじめに:子どもの「なんでできないの?」に悩む保護者へ“困った行動”の原因は脳にあった?
「うちの子、集中できないんです」
「授業中ずっと椅子に座っていられなくて…」
「忘れ物ばかりで、先生にも叱られてしまって」
こうした小学生の“困った行動”に、頭を抱える保護者の方も多いのではないでしょうか。
でも実は、それらの行動には発達の視点から見ると“理由”があることが多いのです。
このブログでは、理学療法士の立場から、
子どもの“つまずき”に隠れた原因として重要な3つのキーワード——
「原始反射」「感覚統合」「視覚機能」に注目してご紹介します。

小学生に多い“よくある困りごと”とは?
まずは、私たちがスタジオでよく伺う小学生の困りごとを挙げてみます。
- 授業中に立ち歩いてしまう
- 板書が遅い/写し間違いが多い
- いつもそわそわ落ち着かない
- 話を最後まで聞けない
- 友達とトラブルが絶えない
- 忘れ物が多い/準備ができない
- 字が極端に汚い/書くのが嫌い
一見「性格」や「しつけ」の問題に見えるこれらの行動。
実はその裏に、発達の土台に関わる要因が隠れているかもしれません。
見逃されがちな3つの発達的要因
1. 原始反射の残存
本来、赤ちゃんの時期に現れ、自然に消えていくはずの「原始反射」。
しかし発達の過程でこれが統合されずに残っていると、身体の動きや姿勢、感情コントロールに影響します。
例:
- モロー反射が残っている → 急な音や動きに過敏/常に緊張して落ち着かない
- ATNR(左右非対称性緊張性頸反射) → 書く時に体がねじれて姿勢が崩れる
- TLR(緊張性迷路反射) → じっと座っていられず動き続けてしまう
2. 感覚統合の未成熟
感覚統合とは、「感覚情報を脳で整理して、行動にうまくつなげる力」のこと。
これが未成熟だと、五感(特に触覚・前庭覚・固有受容覚)がうまく連携せず、
体を動かす・姿勢を保つ・気持ちを切り替えるなどの日常の場面で支障が出ます。
例:
- 触覚過敏 → 制服や上履きがイヤで朝から不機嫌
- 前庭覚の過敏 → 乗り物酔いが激しい/ジャンプや揺れを嫌がる
- 固有受容覚が未発達 → 姿勢がぐにゃっと崩れやすい/力加減が極端
3. 視覚機能の課題
「視力は問題ない」と言われても、「見る力=視覚機能」は別物です。
視線を安定させる力(追視・跳躍)、目で見た情報を記憶し操作する力(視覚認知・視覚記憶)が弱いと、
授業や運動、日常生活でも“見えにくい・わかりにくい・疲れやすい”という困難さが出てきます。
例:
- 黒板の字をうまく写せない/順番がずれる
- 文章を読んでいる途中で行を飛ばす
- 教科書とノートの視線の移動がしんどくて集中が続かない

家庭で気づけるチェックポイント
原始反射
- 両手を広げてバランスが取れない
- 背中に触れるとピクッと反応する
- 頭を動かすと手足の動きが連動する
感覚統合
- 洋服のタグや靴下の縫い目を嫌がる
- ジャンプや揺れる動きが極端に苦手 or 過剰に好き
- 力加減が難しく、すぐに物を壊す
視覚機能
- 文字を読むとすぐ疲れる/目をこする
- ノートに書くときに行がズレる
- 運動でタイミングが合わず、ボール遊びが苦手
「あるある…」と思った方は、ぜひ専門的な評価・トレーニングを視野に入れてみてください。
支援スタジオでの取り組み:統合的なアプローチとは?
どれみのびじょんでは、原始反射・感覚統合・視覚機能を総合的に評価した上で、
その子に合ったトレーニングを提案しています。
取り組み例:
- 原始反射統合:「丸太ごっこ」「クマ歩き」「おにぎりごろごろ」などの遊びで自然な姿勢と体のコントロール力を育てる
- 感覚統合トレーニング:「スライム遊び」「トンネルくぐり」「バランス石渡り」などで五感を統合していく
- ビジョントレーニング:「眼球運動」「視線のジャンプ」「視覚記憶」のエクササイズで“見る力”を高める
どれも子どもが楽しみながら参加できる「意味ある遊び」として提供しています。

ケース紹介:学校生活がスムーズになった子どもたち
小2 男児:板書が遅く、書くことが大嫌いだった
→ 原始反射(ATNR)と視覚機能の課題を特定し、身体と目のトレーニングを開始
→ 3ヶ月後には板書のスピードがアップし、自信を持って発表できるように!
小1 女児:授業中すぐに立ち歩いてしまい注意が絶えなかった
→ 前庭覚・固有受容覚を育てる感覚統合アプローチを実施
→ 徐々に着席時間が延び、担任の先生からも「笑顔が増えました」と報告
理学療法士の視点から:子どもの“できない”は必ず意味がある
子どもの「できない」や「困った行動」には、必ず何かしらの意味があります。
私たち大人がその背景を知り、「この子は何に困っているのか?」を考えることこそが、
真の支援の第一歩です。
頭ごなしに叱るのではなく、
“からだと感覚”の声に耳を傾けてみる。
それだけでも、子どもとの関係性がぐっと変わっていきます。

まとめ:困りごとは“発達のサイン”に気づくチャンス
- 原始反射
- 感覚統合
- 視覚機能
これら3つの視点から子どもを見直すことで、
今まで「どうして…?」と思っていた行動が、「なるほど、そういうことだったのか」と見えてくるかもしれません。
“困った行動”は、子どもが「今ここで困っている」ことを教えてくれるSOSサインです。
どれみのびじょんでは、その声に耳を傾け、一緒に解決の糸口を探していきます。
どうぞお気軽にご相談ください。
どれみのびじょん|横浜市鶴見区
ビジョントレーニング・感覚統合・原始反射統合の専門スタジオ
理学療法士と看護師が、お子さまの発達を丁寧に支援します

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