【見る力が変わると、学びが変わる!】
ビジョントレーニング®と学習支援の深い関係を理学療法士が解説します
こんにちは!
「子育てのみかた どれみのびじょん」理学療法士の石川隆志です。
今回は、【ビジョントレーニングと学習支援のつながり】について、
保護者の皆さまにわかりやすく、かつ専門的にお届けします。
1. ビジョントレーニングとは?
「ビジョントレーニング」と聞くと、
「視力を良くするための訓練?」と思われるかもしれません。
しかし実際には、
ビジョントレーニングは“視覚機能”を育てるための総合的なトレーニングです。
ここで言う「視覚機能」とは──
- 物を両目でしっかり見る力(両眼視)
- 目をスムーズに動かす力(追視・サッカード)
- 見たものを理解・記憶・再現する力(視覚認知)
これらの力が整うことで、
お子さんは「読む」「書く」「見る」「理解する」といった学習の基本動作がスムーズにできるようになるのです。

2. なぜ“見る力”が学習に関係するのか?
私たちは学びの中で、
実に8割以上の情報を「目」から得ています。
つまり、「目の使い方」が未発達な状態では──
- 文字を読むとすぐ疲れる
- 行を飛ばす、読み飛ばす
- 黒板の文字をノートに写せない
- 書いた文字がはみ出す、乱れる
- 見たものをすぐに忘れる
といった“学習のつまずき”が生じやすくなってしまうのです。
これらの困りごとは、
「集中力がない」「やる気がない」などと誤解されやすいですが、
実は“見る力”の発達が影響している可能性が高いのです。
3. ビジョントレーニングが学習支援になる理由
視覚機能が整うと、以下のような変化が期待できます。
■ 読む力が上がる
- 目で文字をスムーズに追えるようになる
- 行を飛ばさず、文章全体を把握できるようになる
■ 書く力が上がる
- ノートの枠内に書ける
- 字がまっすぐ・安定して書ける
- 書くスピードが上がる
■ 理解する力・記憶する力が上がる
- 視覚認知が育つことで、情報処理がスムーズに
- 見たものを覚えやすくなり、再現もできるように
■ 集中力・姿勢が安定する
- 見ることに過剰なエネルギーを使わなくて済むようになり、余力が生まれる
- 結果として姿勢の崩れも減少し、学習態度が向上

4. 実際の支援事例
【事例①】読み書きが苦手だった小2男子
困りごと:
- 漢字の形が覚えられない
- 読み飛ばしが多く、音読が不自然
取り組んだ支援:
- 追視トレーニング+サッカードトレーニング
- 漢字カードを使った視覚認知ゲーム
- 感覚統合や原始反射統合を目的とした全身運動
- 療育整体
変化:
- 音読がスムーズに
- 漢字のバランスも整い、書くことに対する苦手意識が減った
【事例②】板書ができなかった小3女子
困りごと:
- 黒板を見てノートに写すのに時間がかかる
- 行を飛ばす・写し間違いが多い
取り組んだ支援:
- 目と手の協応トレーニング
- ビジョンラダー(視線ジャンプ)で視点移動の練習
- 感覚統合や原始反射統合を目的とした全身運動
- 療育整体
変化:
- 板書のスピードが上がり、ノートの構成力も向上
- 自信がついて「先生に見せに行きたい!」と発言が増えた
5. 家庭でできる!簡単ビジョントレーニング3選
① 羽キャッチゲーム(追視力アップ)
やり方:
- 軽い羽やティッシュを舞わせて、目で追ってキャッチ!
- 両目でしっかり動きを捉える力を育てます。
ポイント:
- スピードはゆっくりからスタート
- 笑顔で「うまくキャッチできたね!」と褒めることが大事!
② ビジョンラダー(視線ジャンプ練習)
やり方:
- 数字や文字がランダムに並んだカードを使って、
目で順番に素早く見ていく(例:1→2→3…)。
ポイント:
- 頭を動かさず、目だけで素早く追う
- 3秒以内にどこまで読めたかを一緒にチャレンジ
③ まねっこトレース遊び(視覚記憶)
やり方:
- 見本の線や図形をじっと見て覚える
- 見本を隠して、思い出しながら同じように描いてみる
ポイント:
- 複雑な形はNG!最初は〇△□など簡単な形から
- 楽しく「合ってたね!」の声かけを忘れずに

6. まとめ ~“見る力”は“学ぶ力”に直結する!
学習がうまくいかない原因は、
必ずしも「やる気の問題」や「知的能力の問題」ではありません。
「見る力=視覚機能」が未発達なまま学習に取り組んでいたら、 うまくいかなくて当然なのです。
そして、
その“見る力”は、
ビジョントレーニングによって、しっかり育てていくことができます。
どれみのびじょんの取り組み
「どれみのびじょん」では、
理学療法士・看護師が協力して、
- ビジョントレーニング
- 感覚統合支援
- 原始反射統合支援
- リハビリテーションの視点
- 療育整体
を統合した、最適化された発達支援プログラムを行っています。
「ちょっと気になる…」という段階から、
気軽にご相談くださいね。
次回予告!
次回は、
【ビジョントレーニング 実践例特集!お子さんの“できた!”が増える日常トレーニング】
をお届けします!
お楽しみに!

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