運動が苦手…その原因は“姿勢と感覚”かもしれません!
理学療法士が解説する支援アプローチ
こんにちは!
「子育てのみかた どれみのびじょん」理学療法士の石川隆志です。
「ボールをうまく投げられない…」
「走るのが遅いし、転びやすい…」
「体を動かすのがあまり好きじゃない…」
そんな運動の苦手さは、実は姿勢と感覚の未発達が原因になっていることがあります。

1. 運動が苦手な子に見られる特徴
- バランスがとりにくく、ふらつきやすい
- 鉄棒や縄跳びを避けたがる
- 集団運動で動きがバラバラ
- 手先も不器用で、はさみ・箸・鉛筆が苦手
これらは、単に運動神経の問題ではなく、
“体を支える土台”が育っていないことが背景にあるのです。
2. 姿勢の安定=運動の基本!
運動をスムーズに行うためには、まず「姿勢」が安定していなければなりません。
姿勢の安定には次の感覚が関係しています。
■ 前庭感覚
→ 体の傾きや重力を感じる力
■ 固有感覚
→ 筋肉や関節からの情報を脳で感じ取る力
■ 体幹の筋力と連動性
→ 中心の安定があってこそ、手足を自由に動かせる

3. 感覚統合の視点で見る運動のつまずき
「運動が苦手」とひとくちに言っても、原因はさまざまです。
たとえば──
- 自分の体の位置がうまくつかめず、ぶつかりやすい(固有感覚の弱さ)
- 揺れや回転が苦手で、ブランコを嫌がる(前庭感覚の敏感さ)
- 姿勢を保つのが難しく、すぐ崩れる(体幹の未発達)
- 原始反射が残っていて、動きがぎこちない(例:ATNR・STNR)
感覚統合の視点から見直すことで、
「できない理由」が見えてきます。
4. 家庭でできる!運動が苦手な子への感覚統合アプローチ
① テープ平均台遊び(バランス感覚の強化)
やり方:
- 床に養生テープで線を引き、その上を慎重に歩く
ねらい:
- 前庭感覚・固有感覚を使いながらバランスをとる
- 姿勢のコントロール力が高まる
② 動物歩きゲーム(体幹と手足の連動)
やり方:
- クマ歩き、カニ歩き、ワニ歩きなど、動物になりきって移動
ねらい:
- 手足を交互に動かすことで原始反射の統合にもつながる
- 遊びながら体幹と四肢の協調性を育てる
③ 風船バレー(空間把握+タイミング感覚)
やり方:
- ゆっくり落ちてくる風船を相手とラリー
ねらい:
- 目と体の協応力を育てる
- 成功体験を積みながら動きの感覚を養う

5. 実際の支援事例
小2男子:運動が苦手で体育を避けていたが…
Before:
- マット運動・跳び箱に対して強い苦手意識
- ボールもキャッチできず、自信をなくしていた
支援内容:
- 原始反射チェック → STNR・TLR残存あり
- クマ歩き、テープ平均台、風船バレーなどを毎回導入
- 成功体験を重ねる仕掛けを徹底
After(3ヶ月後):
- ボールキャッチができるように!
- 体育でも「やってみる!」と言えるように
保護者の声:
「体の発達が整うと“心”まで変わっていくのを感じました」
6. まとめ
運動の苦手さの背景には、
筋力や技術の問題だけではなく、感覚や姿勢の土台が関わっています。
- 感覚を育てていく
- 姿勢を安定させる
- 体幹と手足の協調を高める
このようなアプローチが、
お子さんの「やってみよう!」という気持ちを自然と引き出してくれるのです。

どれみのびじょんの支援スタイル
私たちは、
- 理学療法士による専門的な身体アセスメント
- 感覚統合・原始反射・ビジョントレーニングの融合支援
- できる動きを増やすことで「自信」につなげる支援
を行っています。
“できなかった”が“できた!”に変わる瞬間、
それは子どもたちにとって最高のご褒美です。
次回予告!
次回は、
【「書くのが苦手…」その背景にある“目と手のチームワーク”を解説!】
をお届けします!
お楽しみに!

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