【横浜市鶴見区】“すぐ怒る・不安になる”子へのアプローチとは? 理学療法士が解説します
自律神経と感覚統合の関係を理学療法士が解説します
こんにちは!
「子育てのみかた どれみのびじょん」理学療法士の石川隆志です。
「うちの子、ちょっとしたことで怒ったり不安になったりして…」
「機嫌の波が激しくて、どう対応していいのかわからないんです」
そんなお悩みを、保護者の方からよく聞きます。
実はこうした“感情の不安定さ”の背景には、
「自律神経」と「感覚統合」の発達が関わっていることがあるのです。

1. 感情の揺れは、“脳の調整機能”のサインかも?
感情というのは、「心の問題」と思われがちですが、
実は身体の状態(=自律神経のバランス)が大きく影響しています。
自律神経とは?
- 交感神経(アクセル)
- 副交感神経(ブレーキ)
この2つがうまくバランスを取って、気持ちも身体も安定します。
しかし、この調整がうまくできないと──
- 怒りっぽい
- 不安になりやすい
- 興奮が冷めにくい
- パニックを起こしやすい
といった状態が日常的に現れてしまうのです。
2. なぜ感覚統合が関係してくるの?
感覚統合とは、
五感+身体内部の感覚(前庭・固有・内受容)を脳でうまく整理する力のこと。
この感覚統合がうまくいっていないと──
- 周囲の音・光・においに敏感(触覚・聴覚過敏)
- 自分の体の状態をうまく感じ取れない(内受容感覚の未発達)
- 常に緊張している(前庭・固有感覚の不安定)
このような状態が、自律神経を過剰に刺激し、
「感情の不安定さ」につながってしまうのです。

3. 原始反射が残っていることでさらに不安定になる?
たとえばモロー反射が残っている子は、
ちょっとした刺激にもビクッと反応しやすく、
交感神経がすぐに高ぶってしまいます。
結果として──
- 驚きやすく不安感が強い
- 常に緊張していて疲れやすい
- 気持ちの切り替えが苦手
などの特性が出やすくなるのです。
4. 家庭でできる!感情の安定を育てる感覚統合アプローチ
① 深呼吸+ハグの“ギュッと呼吸法”
やり方:
- 仰向けに寝て、両腕を広げて深呼吸
- 息を吐くときに両腕で自分をハグするようにギュッ!
ねらい:
- モロー反射の統合
- 副交感神経のスイッチON(リラックス)
② 前庭刺激で“落ち着ける体”をつくる
やり方:
- ゆらゆらブランコやバランスボールに乗る
- ゆっくりした前後の揺れが特におすすめ!
ねらい:
- 前庭感覚の安定
- 自律神経の調整
- 感情の落ち着き
③ “ふわふわ羽キャッチ”で集中と落ち着きを同時に
やり方:
- フワッと舞う羽やティッシュを、目で追いながらキャッチ!
ねらい:
- 追視力と集中力の育成
- 感覚の過敏性の調整
- “今ここ”に意識を向ける練習

5. 実際の支援事例
小1女子:「不安で教室に入れなかった子の変化」
Before:
- 教室に入れず、朝から泣いてしまう
- 帰宅後も情緒不安定で寝つけないことが多い
支援内容:
- モロー反射統合(ギュッと呼吸+バランス遊び)
- 感覚過敏を和らげる“ぬくもりタッチ”や“抱っこストレッチ”
After(2ヶ月後):
- 「今日は泣かずに行けた!」と達成感のある表情
- 睡眠リズムが整い、不安の頻度が減少
保護者の声:
「“不安”の正体が“体と感覚”だったと知って本当に救われました」
6. まとめ
子どもが感情を爆発させたり、不安に飲み込まれてしまうとき──
それは、「うまくいかないサイン」であり、
「体と感覚の準備がまだ整っていない」というメッセージでもあります。
焦らずに、感覚から整えるアプローチで
「落ち着ける体」を育てていくことが、
本当の意味での“心の安定”につながるのです。

どれみのびじょんの支援スタイル
私たちは、
- 理学療法士+看護師による身体と心の両面サポート
- 感覚統合・原始反射統合・自律神経の調整を組み合わせたオーダーメイド支援
- お子さんの「落ち着ける」「安心できる」場所をつくる
ことを大切にしています。
「育てにくさ」は、
その子のせいではなく、“育ちの過程”にあるだけ。
私たちはいつでも、味方であり続けます。

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