“不器用さ”は才能の裏返し?
感覚と手先の発達を読み解く
こんにちは!
「子育てのみかた どれみのびじょん」理学療法士の石川隆志です。
「うちの子、手先が不器用で…」
「お箸の持ち方が変で、なかなか直らない」
「字を書くのが苦手で、いつもぐちゃぐちゃ」
そんなふうに、手先の不器用さでお悩みの親御さんはとても多くいらっしゃいます。
でも実はその“できなさ”の裏側には、
感覚や発達のユニークな個性が関係していることがあるのです。
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1. 不器用な子に見られる特徴とは?
- 着替えに時間がかかる
- ボタンやチャックがうまく扱えない
- 折り紙や工作が苦手
- 鉛筆を持つとすぐ疲れる
- 消しゴムでうまく消せない
- 文字を書くのに集中できない
これらは、単なる「練習不足」や「性格」の問題ではなく、
感覚統合の未発達が大きく関わっているケースがあるのです。
2. 手先の動きに必要な“感覚”とは?
手を器用に使うためには、次のような感覚がスムーズに働いていることが重要です。
■ 固有感覚(身体の動きを感じる力)
- 指先にどのくらい力を入れているかを感じる
- 筋肉や関節の状態を脳に伝えるセンサー
未発達だと…
- 力加減がうまくいかない(折り紙がぐしゃぐしゃ)
- 長く作業するのがつらい(疲れやすい)
■ 触覚(皮膚からの感覚)
- 手に伝わる素材・形・温度などを判断する
未発達・過敏だと…
- 粘土やのりが苦手
- 作業に集中できない(気になって手を引っ込める)
■ 視覚と手の協応(見たものを手で再現する力)
- お手本を見ながら同じように書いたり作ったりする力
未発達だと…
- 形をうまく再現できない
- 図形模写や書字でミスが多い

3. 原始反射が残っているとどうなる?
たとえばSTNR(対称性緊張性頸反射)が残っていると…
- 頭を上下に動かすと、手足が無意識に反応
- 書いているときの姿勢が崩れやすい
- 両手を別々に使う動作(箸・ボタン)が苦手
つまり、不器用さの背景には、
「身体が自分の思い通りに動かない」という感覚的な困難が隠れていることがあるのです。
4. 家庭でできる!“手先の発達”を支える3つの感覚統合あそび
① 指先ジャンケンゲーム
やり方:
- 指だけでジャンケンをする(グー・チョキ・パー)
- 反対の手で違う形を作る「左右違いジャンケン」もおすすめ!
ねらい:
- 指先の感覚・動きの独立性を高める
- 原始反射(ATNR・STNR)の統合にもつながる
② おしぼり絞り&ぞうきんがけレース
やり方:
- タオルやおしぼりをしっかり絞る遊び
- 床をぞうきんがけしてタイムを競う
ねらい:
- 固有感覚(関節や筋肉を使う力)を刺激
- 手と肩、体幹との連動性アップ!
③ スパイラルぬりえ(渦巻きなぞり)
やり方:
- 渦巻き状の線をなぞったり、塗ったりする
- 中から外へ/外から中へゆっくりなぞる
ねらい:
- 視覚と手の協応力UP
- 力加減と空間感覚の向上
- 集中力トレーニングにも!

5. 実際の支援事例
小2男子:「字がぐちゃぐちゃで書きたくなかった子が…」
Before:
- ノートの文字がバラバラ
- 消しゴムも持ちにくく、やる気をなくしていた
支援内容:
- 原始反射(STNR)をチェック→残存あり
- 指先遊び・スパイラルトレース・お絵かきで感覚の土台づくり
- 姿勢を保つ工夫(椅子+足置き)も並行実施
After(3ヶ月後):
- 自分から「今日も練習したい!」と笑顔に
- 文字のバランスが整い、「読みやすいね」と先生に褒められるように!
保護者の声:
「“不器用”と思っていたのが、実は“準備が整っていなかっただけ”なんだと気づけました」
6. まとめ
手先の不器用さは、単なる苦手ではなく、
感覚や発達の準備段階の個性かもしれません。
- 固有感覚
- 触覚
- 原始反射
- 視覚と手の協応
これらを遊びの中で楽しく育てていくことで、自然にスムーズな動きが身につきます。

どれみのびじょんの支援スタイル
私たちは、
- 理学療法士+看護師の専門的な視点から
- 感覚統合・原始反射統合・ビジョントレーニングを融合した支援で
- お子さん一人ひとりに合わせた「できた!」を積み重ねています。
“できない”のではなく、“まだ発達の途中”。
その視点から、子どもの才能を一緒に伸ばしていきましょう!
次回予告!
次回は、
【「落ち着きがない子には共通点がある?」】
をお届けします!

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