本やノートに顔を近づけるお子さん
もしかして視力だけの問題じゃない?
こんにちは!
「子育てのみかた どれみのびじょん」理学療法士の石川隆志です。
「うちの子、本を読むとき顔がすごく近いんです…」
「ノートにほとんど鼻がつくくらいの距離で書いている…」
「視力は問題ないって言われたのに、なぜ?」
こうしたご相談はとても多く、
実は視力だけでは説明がつかない“見る力”の課題が潜んでいることがあります。

1. 「顔を近づける」のはなぜ起きる?
よくある誤解
- 「視力が悪いんじゃない?」
- 「姿勢が悪いだけでしょ?」
- 「もっと注意深く見るように言えばいいのでは?」
もちろん視力が原因のケースもありますが、
それだけでなく 視覚機能や身体の使い方の未発達 が関係していることが多いのです。
2. 考えられる原因とその特徴
① 視覚機能の未発達
- ピント調整(調節)機能が弱い
→ 遠くと近くの焦点を切り替えにくく、近くでしかはっきり見えない - 両眼のチームワークが不安定
→ 両目で見るのが苦手で、片目だけ頼りになり近づくことで調整している
② 空間認知の弱さ
- 「文字と行の間隔」や「形の配置」がつかみにくく、
顔を近づけることで“対象をしっかりつかまえよう”としている
③ 姿勢保持・体幹の不安定さ
- 書くときに体幹が支えられないため、
身体ごと前に倒れてしまうことで顔が近づく

3. 顔を近づけてしまう子のチェックポイント
チェック項目 | 見られるサイン |
---|---|
ピント合わせが苦手 | 教科書を見てからノートに戻るときに時間がかかる |
片目を閉じる・傾ける | 両眼視の不安定さのサイン |
文字の間隔がバラバラ | 空間認知の難しさがある |
姿勢が崩れやすい | 書くときに頭が先に動く、支えが効かない |
4. 家庭でできる支援方法・トレーニング3選
①「目と手の距離感ゲーム」
やり方:
- ノートを見ながら、10~15cmの距離を保って文字を書く練習
- 姿勢サポートクッションを使って安定させると効果UP!
ねらい:
- 視覚と姿勢の協調を促進
- 距離感の意識を持たせる
②「ジャンプ目線トレーニング」
やり方:
- 黒板役とノート役を作り、目線だけで行き来する遊び
- 「上を見て“あ”、下を見て書く」を繰り返す
ねらい:
- 跳躍性眼球運動とピント調整の力を養う
- 黒板の写しの苦手さにもつながる
③「ビジョンキャッチボール」
やり方:
- ボールを使ってキャッチ→名前を呼ばれてから投げ返す
- アイコンタクトとタイミングに意識を向ける
ねらい:
- 両眼視と視覚注意のトレーニング
- 顔を近づけなくても「見る」感覚を育てる

5. 実際の支援事例
小1女児:「顔がノートにくっつきそうだった子が…」
Before:
- 漢字練習では毎回顔がノートに接近
- 姿勢も崩れやすく、すぐ疲れてしまう
支援内容:
- クッション+姿勢フィードバックシート導入
- 距離感と視線トレーニングを遊びの中で実施
- 無理に直すのではなく、気づけるきっかけを与える支援
After(2ヶ月後):
- 距離を保ちながら書ける時間が少しずつ延びてきた
- 本を読むときも顔の位置を気にするように!
保護者の声:
「“見る力”って本当に奥が深いですね。単なる姿勢の問題じゃないことがよくわかりました。」
6. まとめ
「顔を近づけて見る」という行動の裏には、
- 視覚機能の未発達
- 姿勢の不安定さ
- 空間把握の難しさ
といったさまざまな背景が隠れています。
叱ったり、矯正したりするのではなく、
“なぜ近づくのか”を理解し、優しく働きかけることが大切です。

どれみのびじょんの支援スタイル
私たちは、
- ビジョントレーニング・感覚統合・原始反射統合を通して、
- 一人ひとりの「見る力」に合わせた支援を行っています。
お子さんの「ちょっと気になる」を見逃さず、
“楽しく・自然に”改善できるように全力でサポートしています!

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