「うちの子、空気が読めない気がして…」実は“見る・感じる・動く”がうまくつながっていないだけかも
はじめに:コミュニケーションの悩みが増える小学生期
「先生の話を聞いていないように見える」
「友だちとの会話でズレた反応をしてしまう」
「空気が読めず、集団の中で浮いてしまう」
こうした小学生の困りごとは、単なる“性格の問題”ではないことも少なくありません。
実は、こうした行動の裏にあるのが——
“見る・感じる・動く”の連携の難しさです。
今回は理学療法士の視点から、「空気が読めない子」の背景にある発達のメカニズムと、
家庭でできるサポートについて詳しくお伝えします。
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空気が読めない=社会性がない?それ、本当?
「空気が読めない=社会性の欠如」と捉えられがちですが、実際にはもっと複雑です。
例えば…
- 周囲の変化を視覚的に把握する力
- 他人の感情を身体の感覚として受け取る力
- 状況に応じて自分の行動を調整する力
これらのスキルがうまく連携できないと、「今何をすべきか」「どう動けばいいか」がわからなくなり、
結果として「ズレた行動」や「唐突な言動」につながってしまいます。

見る・感じる・動く——この3つがつながることが大切
1. 見る:視覚機能の役割
私たちは周囲の状況を“目で見て”把握しますが、「視力がよい」だけでは不十分です。
必要なのは…
- 周囲をスキャンする力(周辺視野)
- 素早く視点を移す力(跳躍性眼球運動)
- 目からの情報を脳で正確に処理する力(視覚認知)
これらの視覚スキルが未熟だと、グループでのやり取りや場の空気を読むことが難しくなります。
2. 感じる:感覚統合の力
周囲の雰囲気や人の表情を「感じ取る力」は、感覚の統合が大きく関係します。
- 聴覚が過敏/鈍感だと話が入ってこない
- 触覚や前庭覚の乱れで姿勢が安定せず緊張が強い
- 感情を身体の感覚でとらえる力が育っていない
こうした状態では、「相手の気持ちを感じる」「周りと調和する」ことが難しく、結果として“浮いた行動”につながります。
3. 動く:運動調整・行動のタイミング
最後に、“動く力”。
ここでは、体を動かすという意味だけではなく…
- 相手に合わせて行動を変える柔軟性
- 今すべきことを“選んで実行する”抑制の力
- 視覚と身体の協調(視運動協調)
これらが苦手だと、思い通りに動けず、誤解を招く行動になりがちです。
よくある例:こんな子、いませんか?
| 行動 | 背景にある可能性 |
|---|---|
| グループ行動で1人だけ違う動きをする | 周囲の様子を視覚的にとらえきれない |
| 会話のタイミングがずれる | 相手の非言語的サイン(表情・視線)に気づけない |
| 急に立ち上がる/歩き回る | 感覚刺激への耐性が弱く、逃避行動に出る |
| ふざけてばかりで怒られる | 行動の抑制がきかず、場面に合った切り替えができない |

家庭でできるサポートの工夫
1. 視覚を育てる遊び
- 「間違い探し」「探し絵」などで視覚認知UP
- 目で追う遊び(羽キャッチ・シャボン玉・追視ゲーム)
2. 感覚を整える遊び
- おにぎりごろごろ、丸太ごっこ(全身で“感じる”遊び)
- 重みのあるブランケットで落ち着く時間を作る
- スライムや寒天など、触覚を活かす感触遊び
3. 動きを調整する遊び
- クマ歩き、ワニ歩き(視覚と運動の協調)
- ストップ&ゴーのゲームで衝動コントロールを楽しく育てる
実際の支援事例:空気が読めるようになった!?
小3 男児:集団行動で浮いてしまう
→ 視覚機能の追視力・感覚過敏が見られたため、感覚統合とビジョントレーニングを導入
→ 3ヶ月後、「○○くんが今怒ってるかも」と自分で気づけるように
小2 女児:会話で毎回ズレた返事をしてしまう
→ 聴覚処理と目の動きの弱さが原因とわかり、視覚注意と視線移動のトレーニングを開始
→ 会話中に相手の顔を見て反応できるようになり、トラブルが激減

理学療法士の視点:子どもは“ズレたくて”ズレているわけじゃない
子どもたちは、決して「空気を読まない子」なのではありません。
「空気を感じる力」「行動に移す力」が、まだ育っていないだけなのです。
理学療法士として私は、
- 見る力
- 感じる力
- 動く力
この3つがつながるよう、丁寧なアプローチを行っています。
まとめ:コミュニケーションの土台は“感覚と視覚”にある
- 視覚機能が育つと、周囲を“見てとる”力が育ちます
- 感覚統合が整うと、“今どうしたらいいか”がわかります
- 見る・感じる・動くがつながると、空気が読める子に近づいていきます
困っているのは、子ども自身です。
“ズレてしまう理由”に気づいてあげることで、サポートの道筋は必ず見えてきます。
どれみのびじょん|横浜市鶴見区
ビジョントレーニング・感覚統合・原始反射統合の専門スタジオ
理学療法士と看護師の夫婦が、お子さまの「見る・感じる・動く」を支えます

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