【感覚統合がお子さんの才能を開花し、つまづきを克服する助けとなる】~理学療法士が解説します~
はじめに:その「できない」は、感覚の問題かもしれません
こんにちは!どれみのびじょんを運営しております理学療法士の石川隆志です。
「うちの子、なんだか動きがぎこちない」「触られるのが苦手」「すぐに泣いたり怒ったりする」
そんなお子さんの姿に、心配を抱える親御さんは少なくありません。
ですが、それは「性格の問題」ではなく、「感覚の受け取り方」の問題かもしれません。
そしてそれを整えることができれば、苦手が軽減し、お子さんの才能は見事に花開きます。
私たち「子育てのみかた どれみのびじょん」では、感覚統合を基盤に、ビジョントレーニングや原始反射統合を通して、子どもたちの困りごとと向き合い、可能性を育てるサポートをしています。
この記事では、感覚統合とは何か?という基礎から、つまづきをどう乗り越え、才能をどう引き出すか?を、理学療法士の立場から深掘りして解説していきます。

感覚統合とは何か?
1. 感覚は「情報の入口」
私たちが「見る」「聞く」「触れる」「動く」といった行動をするには、まず五感をはじめとした感覚情報が脳に届く必要があります。
感覚には以下のような種類があります:
感覚の種類 | 説明 | 例 |
---|---|---|
視覚 | 目で見る力 | 黒板の文字を読む、顔を認識する |
聴覚 | 耳で音を聞く力 | 話し声を聞き取る、指示を理解する |
触覚 | 皮膚の感覚 | 洋服のタグが気になる、転んでも痛がらない |
前庭感覚 | バランス・揺れ・回転を感じる力 | じっと座っていられる、ふらつかない |
固有感覚 | 関節や筋肉の位置・動きの感覚 | 力加減を調整する、姿勢を保つ |
嗅覚・味覚 | においや味を感じる | 食べ物の好き嫌い、偏食 |
2. 感覚統合とは「情報の交通整理」
これらの感覚を脳が適切に整理・統合し、「どう動くか」「どう反応するか」を決定するプロセスが「感覚統合(Sensory Integration)」です。
この統合がスムーズに行われていると、私たちは無意識に姿勢を保ち、会話に集中し、適切な力加減で活動できます。
しかし感覚統合に課題があると、以下のような困りごとが現れます。
感覚統合がうまくいかないとどうなる?
よくあるつまずきの例
- バランスが悪くて転びやすい
- いつもソワソワして落ち着かない
- 音に敏感でパニックになりやすい
- 運動がぎこちない、ルールのある遊びが苦手
- 着替えや歯磨きを嫌がる
- 集中できず、学習に支障がある
これらはすべて「感覚の交通整理」がうまくいっていないことで起きる、身体と脳の混乱のサインです。

感覚統合の課題を抱えるお子さんの具体例
ケース1:触覚に敏感なHちゃん(5歳)
Hちゃんは着替えを極端に嫌がり、洋服のタグや縫い目があるとパニックになってしまうほどの触覚過敏がありました。
【対応】
遊びの中で粘土遊びや感触マットを使いながら、徐々に触覚への許容を広げる取り組みを行いました。
【変化】
2ヶ月後には自分からTシャツを選んで着ることができるようになり、「お洋服かわいいでしょ」と笑顔を見せてくれるようになりました。
ケース2:前庭感覚が未熟なKくん(6歳)
Kくんは、運動会でのダンスや縄跳びが大の苦手で、すぐ転び、ふらつく様子が目立ちました。
【対応】
平均台やトランポリンでの運動、回転遊びを取り入れ、前庭感覚と固有感覚を同時に刺激しました。
【変化】
3ヶ月のトレーニング後、姿勢の安定感が増し、鉄棒の前回りにもチャレンジするようになりました。
感覚統合を整えると、どう才能が開くのか?
「できるようになる」だけではありません。
- 集中力が上がり、学習への意欲が高まる
- 他人とのコミュニケーションが円滑になる
- 自信がつき、自己肯定感が育つ
- 新しいことにチャレンジできる
つまり、感覚統合は「学びの土台」「人間関係の土台」「心の安定の土台」なのです。

「どれみのびじょん」での取り組み
特徴1:理学療法士 × 看護師の夫婦で運営
専門知識と経験をもつ理学療法士(石川隆志)と看護師(石川まゆみ)が、それぞれの視点から心と身体の両面をサポートします。
特徴2:ビジョントレーニングとの連動
視覚情報の処理が苦手なお子さんには、見る力のトレーニングを併用し、「見る・動く・考える」を統合的に支援します。
特徴3:原始反射統合も重視
感覚統合の基礎を阻害している未統合の原始反射にも着目し、丁寧に統合支援を行います。
ご家庭でできる感覚統合あそび5選
1. クッションでバランスとりゲーム
【ねらい】前庭感覚
【方法】大きめのクッションに乗ってバランスをとる。タイマーで時間を測ると盛り上がります。
2. 粘土・スライム遊び
【ねらい】触覚
【方法】市販の小麦粉粘土やスライムを使って自由に創作。道具を使うのも◎
3. 縄跳びやジャンプマット
【ねらい】固有感覚+前庭感覚
【方法】軽いジャンプを繰り返すことで、身体の位置感覚が育ちます。
4. ボールを使ったキャッチボール
【ねらい】視覚-運動協調
【方法】やわらかいボールを使い、スローペースでやりとり。目で追ってキャッチする動きがポイント。
5. お布団くるまれごっこ
【ねらい】固有感覚・触覚の統合
【方法】ふとんや毛布で子どもをくるみ、ほどよい圧を与えることで安心感を与えます。

よくある質問(Q&A)
Q. 発達障害との違いはありますか?
A. 感覚統合の課題は、発達障害と診断されるかどうかに関わらず、多くのお子さんに見られます。「グレーゾーン」や診断のないお子さんも、感覚統合のアプローチで改善することが多いです。
Q. 親としてできることはありますか?
A. 日常生活の中でお子さんの「得意」「苦手」に気づいてあげることが第一歩です。そして一緒に遊びながらサポートすることで、安心感と自己効力感を育てることができます。
親御さんの声
「最初は、感覚統合なんて難しそう…と思っていましたが、実際に遊びながら支援してもらう中で、親の私も『こんなことが原因だったのか!』と目からウロコでした。」
「子どもに合わせて、無理なく進めてくれるので、楽しみながら力がついている実感があります。」

まとめ:すべての子に「花開く力」がある
お子さんの「できない」には、必ず理由があります。
その理由の一つが「感覚統合の課題」かもしれません。
でも大丈夫。正しく理解し、適切に支援すれば、子どもたちは自らの力で「できる!」に変えていくことができます。
私たち「どれみのびじょん」では、専門的かつあたたかな支援で、子どもたちの可能性を最大限に引き出します。
「なんとなく気になる…」そんな直感があれば、ぜひ一度、私たちにご相談ください。
文責:石川隆志(理学療法士)
子育てのみかた どれみのびじょん|横浜・ビジョントレーニング&感覚統合スタジオ
どれみのびじょんでは子供達の個性や状態に合わせて適切なプログラムを立案します。
どれみのびじょんではお子さんの状態に合わせて視覚機能の向上や感覚統合や原始反射統合や療育整体などを包括的にアプローチすることでより効果的な効果を得ることができます。
子供達が楽しく、意欲的にレッスンをすることが脳の活性化につながります。
それがお子様の大きな成長につながっていきます。どれみのびじょんは楽しみながらレッスンを行えることを大切にしています。


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